
OLYMPUS Zuiko Digital ED 50mm F2.0 Macroレビュー|作例付きで分かる解像力とボケの美しさ
フォーサーズ用レンズの中でも名玉と呼ばれる「Zuiko Digital ED 50mm F2.0 Macro」。この記事では、実際の作例や使用感をもとに、その魅力や注意点を徹底的に紹介します。
Zuiko Digital ED 50mm F2.0 Macroとは?
オリンパスがフォーサーズマウント向けに発売したマクロレンズ。開放F2.0の明るさと、卓越した解像力、そして美しいボケ味が特徴です。35mm換算で100mm相当の中望遠になるので、マクロ撮影はもちろん、ポートレートやスナップにも適しています。
焦点距離 | 50mm(35mm換算:100mm相当) |
---|---|
開放F値 | F2.0 |
最短撮影距離 | 0.2m |
最大撮影倍率 | 0.5倍(35mm換算で等倍相当) |
フィルター径 | 52mm |
重量 | 約300g |
対応マウント | フォーサーズ |
Zuiko 50mm F2.0の特徴

F: 2.0 ISO 200
- 開放F2.0でも驚くほどシャープ
- 前ボケ・後ボケともに自然で柔らかい
- マクロ撮影に強く、立体感が出やすい描写
作例:E-300 ✖︎ Zuiko Digital 50mm F2.0 Macro
以下の作例は、OLYMPUS E-300で撮影したものです。
早速手に入れたレンズを試そうと持ち出したもののこの日は極寒。。。
手ぶれ補正のないE-300での撮影は厳しいものがありました
F2.0開放でも被写体がピシッと解像し、背景はなめらかにボケます。
E-300で撮影した桜のつぼみ

露出プログラム: 絞り優先 露出時間: 1/500 F: 5.6 ISO: 200
開放付近で撮影。背景が自然にボケ、つぼみが立体的に浮かび上がります。
E-300 X ZUIKO DIGITAL 50mm F2.0で撮影した赤い葉

赤い葉の表面の質感と立体感がしっかり描写され、背景の自然なボケが主役を引き立てています。
他レンズとの比較
同じマクロレンズとして比較されるのが「Zuiko Digital 35mm F3.5 Macro」。
35mmは軽くて手軽ですが、ボケの大きさや立体感では50mmに軍配が上がります。
また、マイクロフォーサーズ用の「M.Zuiko Digital ED 60mm F2.8 Macro」はAFが速く等倍マクロも可能ですが、描写の雰囲気は少し現代的。
Zuiko Digital 50mm F2.0の方がフィルムっぽい描写を楽しめます。
おすすめの使い方と注意点
AFは静かで正確ですが、速度はゆっくりめ。
特にマイクロフォーサーズ機でMMF-3アダプタを使うと迷いやすくなる場合があります。
筆者がE-PL1で使用した際も、AFのもたつきが顕著で、被写体によってはピントを合わせるのに苦労しました。
ただし、MFでじっくり撮るスタイルに切り替えれば、その描写力は健在。
以下は、E-PL1とZuiko Digital 50mm F2.0 Macroを組み合わせて撮影した桜の作例です。
作例:E-PL1 ✖︎ Zuiko Digital 50mm F2.0 Macro
フォーサーズレンズをマイクロフォーサーズでも使用可能にするMMF-3 を手に入れたので
手ぶれ補正のぶっ壊れているE-PL1で撮影に
MMF-3を使うと若干AFが頼りなかったです
普段からMFを併用しているのでほぼ気になりませんでしたが、気になる人は要注意です
これは使うカメラによるのかもしれませんね
まあ、でもE-300より感度が良いので撮影自体は楽でした
同じ条件ではありませんが、やはりE -300の方がこってりとした仕上がりになるようです
桜もE-300で撮ればよかったと激しく後悔
E-PL1で撮影した桜のクローズアップ

背景が黒く落ちたシーンで、白い桜の花が浮かび上がるように描写されました。F2.0開放でも驚くほどシャープ。
E-PL1で撮影した桜と水路の遠景

奥行きのある構図。枝の間から水路が続き、背景のボケが立体感を演出してくれます。
E-PL1で撮影した前ボケを活かした構図

ボケの柔らかさが印象的。前ボケもうるさくならず、全体が自然にまとまっています。
手ブレにはやや注意が必要なので、光量のある場所や三脚との併用がおすすめです。
中古での価格と入手性
2025年現在、中古価格は20,000〜30,000円前後。人気のあるマクロレンズで流通数も限られており、状態の良い個体は高騰する傾向にあります。
よくある質問(FAQ)
- マイクロフォーサーズでも使えますか?
→ MMF-3などのアダプターを使えば、E-PL1などのマイクロフォーサーズ機でも使用可能です。ただし、AFは迷いやすく遅めなので、MFでの使用をおすすめします。 - ポートレートにも使えますか?
→ はい、中望遠の画角とF2.0のボケ味で、ポートレートにもぴったりです。
まとめ|Zuiko Digital ED 50mm F2.0 Macroは今でも買いか?
解像力とボケ、コンパクトさ、そしてF2.0の明るさ。どれを取っても完成度の高いレンズです。オールドデジタルレンズの中でも人気が高く、今使ってもまったく古さを感じさせません。
フォーサーズボディを持っている方、またはオールドレンズ的な表現を楽しみたい方には、間違いなくおすすめできる1本です。