イカ漁を襲うマグロ被害!なぜマグロはイカを好むのか

「マグロがイカ釣り船の仕掛けを食いちぎってしまう」——そんなニュースが話題になっています。
なぜマグロはそこまでしてイカを食べるのでしょうか?
実はマグロにとってイカは“理想的な餌”なんです。この記事では、その理由を科学的な視点からわかりやすく解説します。

マグロは普段なにを食べる?

マグロは肉食性の魚で、普段は以下のようなエサを食べています。

  • イワシやサバなどの小魚
  • イカやタコなどの軟体動物
  • エビやカニなどの甲殻類(種類による)

つまり、動きが速い魚やイカを追いかけて捕食するのが得意なんですよ。

今回イカを食べた原因は?

ニュースで言われていた「イカ釣り船の仕掛けごと食いちぎる被害」については、いくつか理由があります。

  1. イカはマグロの大好物
    マグロにとってイカは高カロリーで消化しやすい栄養源。群れで集まるので効率よく捕食できます。
  2. 漁具にかかったイカは“捕まえやすい獲物”
    人間が釣り上げているイカは、すでに弱っていたり、逃げ場がない状態。マグロからすると“簡単に食べられるごちそう”なんです。
  3. 日本海でマグロが増えている
    温暖化や海流の変化で、日本海にもクロマグロなどがよく回遊するようになってきています。結果として、イカ漁とマグロの行動範囲が重なり、被害が増えていると考えられます。

まとめると、マグロは普段からイカをよく食べる魚で、今回は「ちょうどイカが釣られて弱っていた」「マグロの回遊ルートとイカ漁が重なった」ことが原因で、漁具ごと食いちぎるほどの“食欲の爆発”が起きた、という感じですね。

マグロがイカを好む理由を科学的に深掘り

① 高カロリーで効率の良いエネルギー源

イカはタンパク質が豊富で、脂質も適度に含まれています。マグロのように 常に高速で泳ぎ続ける魚 にとって、効率よくエネルギーを補給できる食材なんです。同じ重量の小魚よりも、イカの方が筋肉質で栄養密度が高いといわれています。

② 消化吸収のしやすさ

イカは骨がなく、ほとんどが筋肉(可食部)。硬いウロコや骨のある魚より、胃腸での消化がスムーズです。これも「素早く栄養を取り込みたい回遊魚」にとって有利になります。

③ 群れを作りやすい=狩りに向いている

スルメイカやヤリイカは 大規模な群れ を形成します。マグロは群れで回遊しながらイカの群れを襲い、一気に大量捕食が可能。「狩猟効率が高い」というのも大きな理由です。

④ 視覚的に捕らえやすい

マグロは非常に優れた視力を持ち、動きの速い獲物を捉えるのが得意です。イカは泳ぎが速いですが、夜間は集光性の性質で光に集まりやすい。漁船の漁火に集まったイカと同じように、自然界でも「見つけやすいターゲット」なんです。

⑤ 海洋環境変化と栄養バランス

近年の海水温上昇で、イカの分布が北上し、マグロの回遊ルートと重なることが増えています。イカはEPAやDHAなどの不飽和脂肪酸も多く含み、マグロの持久力や筋肉維持にも寄与すると考えられています。つまり、マグロにとって 生存戦略的にも「好都合な餌」 なんですね。

結論

イカは「高カロリー」「消化しやすい」「大量に狩れる」「見つけやすい」
という4拍子そろった理想の餌だから、マグロが好むのは必然なんです。

ニュースで話題になった“仕掛けごと食いちぎる”のも納得ですよね。

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