【レトロデジカメレビュー】Konica Minolta DiMAGE X1|手のひらCCDコンデジの実力は?
中古で手に入れたDiMAGE X1。
最初はレンズカバーが開かず、
撮影モードにすると電源が落ち「故障か…?」と思ったんですが、
バッテリーの抜き差し+軽くトントンでなんと復活しました!
この記事では、実際に触ってわかったDiMAGE X1の特徴や使用感、そして価格.comなどのユーザーレビューも参考にしながらまとめています。
Konica Minolta DiMAGE X1とは?
DiMAGE X1は2005年に発売された、コニカミノルタ最後期のコンパクトデジカメ。
1/1.8型の800万画素CCDを搭載し、当時としてはかなりスタイリッシュでコンパクトなモデルでした。
現在は中古市場で3,000円前後から手に入りますが、CCD機+極薄ボディという特徴で密かに人気があります。
価格.comのレビューでも「今見ても古さを感じさせないデザイン」と評価されています。
スペック一覧
- センサー:1/1.8型CCD
- 画素数:約800万画素
- レンズ:光学3倍ズーム(f=6.2〜18.6mm/35mm換算:37〜111mm)
- 液晶:2.5インチ
- 記録メディア:SDカード(最大2GB)/MMC
- バッテリー:NP-1
- 重量:約135g(バッテリー含む)
スペックからわかること
1/1.8型CCDという比較的大きなセンサーを搭載していますが、レンズはF値が暗めで背景ボケにはあまり向きません。
マクロモードもなく、接写性能は控えめです。
実際に使ってみた感想
ポケットにすっぽり収まるサイズ感
Ixyシリーズのような感覚で、薄くて軽くて本当に持ち歩きやすいです。
価格.comでも「携帯性はピカイチ」と評価されていて、今でも日常使いにちょうどいいサイズ感。
バッテリーの持ちはよくない
カタログ上では155枚と書いてありますが、実際はもっと早く切れます。
しかも中古バッテリーだとさらに短くなる。
「とにかくバッテリーがすぐ減る!」というレビューもあり、これは実感として納得です。
マクロがない=寄れない
小物を撮ろうとするとピントが合いません。接写は苦手なカメラです。
背景ボケは条件次第で出せる
ボケは無理かなと思ってたんですが、望遠端+背景との距離を取れば意外と出ます。
下の作例をご覧ください。
手ブレ補正は意外と優秀
歩きながらの撮影でも、ブレは最小限。
価格.comでも「手ブレ補正はちゃんと効いてる」と評価されており、旅行やスナップには十分使えます。
操作性は△
正直、このサイズなら片手で持ちたいところ
片手でもつとズームボタンがやや押しづらいです。
レビューでも「操作に慣れが必要」という声があり、これは完全に同意です。
作例ギャラリー
1. 白い花(背景ボケ)

背景の黄色い花が自然にボケていて、CCDコンデジでもここまで出るのかと驚きました。
2. 銅のオブジェ(立体感と背景ボケ)

背景の看板が大きくボケた1枚。立体感のある描写と、空間の奥行きが出せたのは望遠端のおかげ。
3. 道端の植物(自然な空気感)

なんてことない風景なのに、空気を含んだような立体感。色乗りも柔らかく、CCDらしい写りです。
ISO感度比較|CCDの描写はどう変わる?
ここではDiMAGE X1で撮影した夕暮れの街角を、ISO50・ISO100・ISO200で比較してみました。同じ構図でも、ISO感度を変えるだけで写りの印象がかなり違います。
DiMAGE X1で設定できるISO感度は AUTO・50・100・200 の4種類のみ。細かい調整はできませんが、その分だけISO感度ごとの違いがハッキリと現れます。
ここではDiMAGE X1で撮影した夕暮れの街角を、ISO50・ISO100・ISO200で比較してみました。同じ構図でも、ISO感度を変えるだけで写りの印象がかなり違います。
ISO 50|柔らかく静かな描写

最も低感度のISO50では、ノイズ感がほぼなく、空のグラデーションも非常になめらかです。
コントラストも控えめで、どこかフィルム写真のような落ち着いた雰囲気。CCDらしい階調の豊かさが最も感じられる1枚です。
ISO 100|バランスの取れた描写

ISO100ではほんのり明るくなり、暗部のシャドウも少しだけ持ち上がります。
全体的に締まりが出て、ISO50よりわずかにシャープに見える印象。自然さと見やすさのバランスが良く、日常撮影にはちょうどいい設定かもしれません。
ISO 200|コントラスト強めでくっきり

ISO200になると、街のディテールがぐっとくっきりして、シャドウも深く引き締まった印象になります。
わずかにノイズ感も出てきますが、**構図によってはこの方が引き締まって見える**ことも。ちょっとだけデジタルっぽさが強調されます。
3枚を比べてみて、DiMAGE X1が単に古いコンデジというだけでなく、ISO感度によって表情を大きく変えるカメラだと感じました。特に夕景や曇り空のような微妙な光のシーンでは、ISO50〜100のやわらかさが際立ちます。
設定から見えてくるX1の設計思想
この3枚のExif情報を見比べると、DiMAGE X1はISO感度によって絞りやシャッタースピードの使い方を明確に変えていることがわかります。
- ISO50では絞り開放(F3.5)で柔らかさと階調重視
- ISO100ではF7.1まで絞ってシャープな描写に切り替え
- ISO200では広角+開放でスピードとコントラスト重視
これらから見えてくるのは、X1が単純な自動露出ではなく、ISOに合わせた露出戦略を持っているということ。小さなボディでもちゃんと考えて作られているのが伝わってきます。
こうして撮り比べると、DiMAGE X1はただの古いコンデジじゃないなと感心しました
まとめ
最初は「壊れてるかも…」と思ったX1ですが、結果的に復活して、今ではすっかりお気に入りの1台に。
小さくてレトロで、しかもちゃんと写る。そんなカメラを探してる人におすすめしたい1台です。