手ブレ補正の仕組みと効果って?どれくらい動いても大丈夫?
カメラの「手ブレ補正」ってよく聞きますよね。
でも、実際どれくらいブレを抑えてくれるのか、イメージしにくくないですか?
「何段分の補正」ってどういう意味?
よく「手ブレ補正◯段分」って書かれてますが、これはシャッタースピードをどれだけ遅くできるかを表しています。
- 1段=シャッタースピードが1/2倍になる
- たとえば「4段分の補正」なら、1/250秒 → 1/15秒でもブレずに撮れる可能性がある、という意味です
ちなみに段というのは、カメラの世界で「露出」や「ブレ」を測るときによく使う単位です。
ボディ内補正 vs レンズ内補正、どっちが効く?
一概にどっちが優れてるとは言えませんが、ざっくり分けるとこうなります:
補正方式 | 特徴 |
---|---|
レンズ内補正(OIS、VR、ISなど) | 望遠で特に効果大。焦点距離に合わせた補正が可能。 |
ボディ内補正(IBIS) | どんなレンズでも効く。マニュアルレンズにも対応。 |
両方(ハイブリッド) | 最強。6~8段分の補正も可能なモデルあり。 |
望遠レンズを使うならレンズ内補正が頼りになります。
逆に、古いレンズやマニュアルレンズを楽しむなら、ボディ内補正が活躍します。
手ブレ補正って、どのくらい動いても効くの?
ここが意外と知られていないポイントです。
手ブレ補正が補えるのは、ほんのわずかな角度のズレや、ミリ単位のブレだけです。
- センサーやレンズの補正ユニットは、0.1〜数mm程度しか動きません
- 補正できるのは数度未満の微細なブレ
つまり、カメラを大きく動かしたり、歩きながらの撮影みたいに揺れが激しいと、さすがに補正しきれません。
メーカーによって違う!ボディ内補正派?レンズ内補正派?
実はカメラメーカーによって、どちらの補正方式に力を入れているかが違います。
■ ボディ内手ブレ補正に強いメーカー
- OM SYSTEM(旧OLYMPUS):IBISの代名詞。世界最強レベルの補正効果。
- SONY:α7シリーズ以降はIBIS搭載。動画でもかなり滑らか。
- PENTAX:昔からボディ内補正を採用。マニュアルレンズ愛好家に人気。
→ これらのメーカーなら、オールドレンズやマニュアル操作派におすすめです。
■ レンズ内手ブレ補正がメインのメーカー
- Canon:昔はすべてレンズ内補正。RシリーズでIBISも併用。
- Nikon:Fマウント時代は完全にレンズ内。ZマウントからIBIS対応に。
- Panasonic:ボディ内もあるが、レンズと組み合わせてデュアル補正が強み。
→ 望遠を重視するなら、レンズ内補正のあるズームレンズが豊富なCanon/Nikonが安心です。
■ 手ブレ補正が強力なおすすめ機種
メーカー | 機種名 | 特徴 |
---|---|---|
OM SYSTEM | OM-D E-M1 Mark III / E-M5 Mark III | 最大7.5段分補正。マクロや夜景も手持ちでいける驚異の安定感。 |
SONY | α7 IV / α7C II | 5軸補正+動画でも滑らか。レンズと併用でさらに強力。 |
Canon | EOS R6 / R8 | ボディ内補正とRFレンズの組み合わせで驚異の安定性。動画にも強い。 |
Nikon | Z6 II / Zf | Zレンズと合わせると最大8段分。Zfはフィルム風デザインも魅力。 |
PENTAX | K-3 III | 一眼レフでは珍しい5軸ボディ内補正搭載。MFレンズも安定。 |
このあたりの機種は、動きながら撮ってもブレにくいので、スナップや旅行、動画にぴったりです。
焦点距離と手ブレの関係
実は、レンズの焦点距離によって「ブレの目立ちやすさ」が変わります。
- 広角レンズ(24mmなど):もともとブレにくい
- 望遠レンズ(300mmなど):同じ動きでも大きくブレて写る
だから、望遠レンズでは「手ブレ補正」が非常に重要になるわけですね。
まとめ:手ブレ補正は魔法じゃない!でも頼りになる!
手ブレ補正はあくまで「微細なズレ」を補う仕組みです。
以下のような意識があると、もっと効果的に使えます:
- 構えをしっかり安定させる
- シャッターをそっと切る
- 必要に応じて三脚や一脚を併用する
特に望遠撮影や夜景撮影では、補正の有無で大きな差が出るので、カメラ選びのポイントにしてみてくださいね!